アジのなめろう|刺身・たたき・なめろう。刺身・たたき・なめろうを並べたイラスト

アジのなめろう・刺身・たたき
釣ったアジで作る3つの食べ方とアニサキスの注意

釣ったアジで作る、なめろう・刺身・たたきの作り方をまとめます。3つの違い、薬味と調味料の分量、臭みを抑えるコツ、何日もつか、余ったなめろうで作るさんが焼き、生で食べるときのアニサキスの注意まで。

新鮮なアジが手に入るのは、釣り人ならではのぜいたくです。釣ったその日なら、刺身・たたき・なめろうの3つを食べ比べるのがおすすめです。どれも三枚におろした身から作り、火を使わずに15分ほどでできあがります。

この記事では、3つの違いと作り方、薬味と調味料の分量、臭みを抑えるコツ、そして生で食べるときに気をつけたいアニサキスについてまとめます。アジを三枚におろす手順は、アジのさばき方で、図と動画を使って説明しています。

結論:刺身・たたき・なめろうの違い

料理

身の切り方

味つけ

刺身

皮をむき、そぎ切りや細切り

食べるときに、しょうが醤油など

たたき

細かく刻み、薬味と混ぜる

食べるときに、醤油やポン酢

なめろう

薬味・味噌と一緒に、粘りが出るまで叩く

味噌で味をつけてある

たたきは「刻んで薬味と和えたもの」、なめろうは「味噌を入れて、さらに細かく叩いたもの」です。なめろうは千葉県・房総の漁師料理で、皿までなめるほどおいしいことから、この名が付いたといわれます。

アジの刺身・たたき・なめろうを並べたイラスト
左から刺身・たたき・なめろう

生で食べる前に:鮮度とアニサキス

刺身・たたき・なめろうは、どれも生で食べます。釣ったアジは氷と海水で冷やして持ち帰り、その日のうちに内臓を取り除いて、身をよく見てから使います。

  • 内臓は早く取る:アニサキスは、魚が死んで時間がたつと内臓から身へ移ることがあります。
  • 身をよく見る:三枚におろしたら、明るい所で白い糸のような虫がいないか確かめ、いたら取り除きます。
  • 細かく叩いても安心とは限らない:なめろうのように細かく叩いても、アニサキスが確実に死ぬわけではありません。酢・塩・醤油・わさびでも死にません。
  • 心配なときは冷凍か加熱:−20℃で24時間以上の冷凍、または70℃以上(60℃なら1分)の加熱で死滅します。家庭の冷凍庫は−18℃前後のものが多いので、心配なときは、なめろうを焼いた「さんが焼き」にすると安心です。

詳しくは、アジのさばき方の「アニサキスの注意」にまとめています。

アジの刺身の作り方

刺身は、アジのおいしさをいちばんそのまま味わえる食べ方です。

  1. 三枚におろす:腹骨をすき取り、中央の小骨を骨抜きで抜きます。
  2. 皮をむく:頭側の皮の端を指でつまみ、尾に向かって引くと、手でむけます。
  3. 切る:身の厚い所は、包丁を寝かせて斜めにそぐ「そぎ切り」に、小さなアジは細く切る「細造り」にします。包丁を手前に引きながら1回で切ると、断面がきれいです。
  4. 盛り付ける:大葉やつまを敷き、すりおろしたしょうがを添えます。アジには、わさびよりしょうが醤油がよく合います。
大葉としょうがを添えたアジの刺身のイラスト
アジの刺身には、しょうが醤油
皮の下の銀色の部分は、うまみがあって見た目もきれいです。皮をむくときは、銀色が身に残るよう、ゆっくり引きます。

アジのたたきの作り方

たたきは、刻んだ身に薬味を合わせるだけの手軽な食べ方です。薬味の香りでアジの臭みが和らぎ、生魚が苦手な人にも食べやすくなります。

材料(2人分)

  • アジ(20cm前後):2尾
  • 長ねぎ(または青ねぎ):10cm分
  • しょうが:1かけ
  • 大葉:4枚
  • 醤油またはポン酢:好みで
  1. 身を刻む:三枚におろして皮をむいた身を、5mmくらいの角切りにします。
  2. 薬味を刻む:長ねぎ・しょうが・大葉をみじん切りにします(大葉は1〜2枚を盛り付け用に残します)。
  3. 和える:身と薬味を包丁で軽くたたきながら混ぜます。たたき過ぎず、身の形が残るくらいにします。
  4. 盛り付ける:大葉を敷いて盛り、醤油かポン酢をかけて食べます。
大葉の上に盛ったアジのたたきのイラスト
アジのたたき。身の形が残るくらいに

さばくところから、たたきに仕上げるまでの流れは、次の動画で見られます。

アジのなめろうの作り方

なめろうは、身と薬味と味噌を一緒に、粘りが出るまで細かく叩いて作ります。味噌の香りで臭みが消え、ご飯にもお酒にもよく合います。

材料(2人分)

  • アジ(20cm前後):2尾(身だけで140〜150gほど)
  • 長ねぎ(または青ねぎ):大さじ3(みじん切り)
  • 大葉:4〜5枚
  • しょうが:小さじ1〜2(みじん切り)
  • 味噌:大さじ1〜1と1/3(味噌の塩気によって加減する)
  • 醤油:少々(好みで)
まな板の上の長ねぎ・大葉・しょうが・味噌のイラスト
なめろうの薬味:長ねぎ・大葉・しょうが・味噌
  1. 身を刻む:三枚におろして皮をむいた身を、細かく刻みます。
  2. 薬味を合わせる:みじん切りにした長ねぎ・大葉・しょうがと、味噌をのせます。
  3. 叩く:包丁で、身と薬味を混ぜながら叩きます。ときどき包丁の腹で集めて裏返し、全体に粘りが出るまで続けます。
  4. 味をみる:味が薄ければ味噌を少し足すか、醤油をたらします。
  5. 盛り付ける:大葉を敷いてこんもりと盛ります。
大葉の上にこんもり盛ったアジのなめろうのイラスト
アジのなめろう。粘りが出るまで叩く
味噌は、使う味噌によって塩気がかなり違います。最初は少なめに入れ、叩きながら味をみて足すと失敗しません。

三枚おろしから、なめろうに叩き上げるまでの流れは、次の動画で見られます。

なめろうの臭みを抑えるコツ

  • 鮮度のよいアジを使う:臭みのいちばんの元は、鮮度の落ちと血合いです。釣ったら氷と海水で冷やして持ち帰ります。
  • 血合いと腹骨をきれいに取る:おろすときに、中骨に沿った血合いを洗い流し、腹骨もすき取ります。
  • 薬味を多めにする:しょうがと大葉を増やすと、香りがさわやかになります。みょうがを足すのもおすすめです。
  • 水気をよく拭く:身を洗ったら、キッチンペーパーでしっかり水気を拭いてから刻みます。

余ったなめろうは「さんが焼き」に

なめろうを平たく丸めて焼くと、千葉県の郷土料理「さんが焼き」になります。火を通すので、残ったなめろうを翌日に食べるときにも向いています。

  1. なめろうを、1cmくらいの厚さの小判形にまとめます。
  2. 両面に大葉を貼ります(なくてもかまいません)。
  3. 油をひいたフライパンで、中火で両面を焼き、中までしっかり火を通します。
大葉を貼って焼いたさんが焼きのイラスト
さんが焼き。なめろうを焼くだけ
なめろうを冷たい味噌汁に入れる「水なます」という食べ方もあります。暑い日や、お酒のしめにおすすめです。

よくある質問

アジのなめろうは何日もちますか?

その日のうちに食べ切るのが基本です。生の魚を細かく叩いた料理なので、刺身より傷みやすくなります。残ったら冷蔵庫に入れ、翌日は焼いて「さんが焼き」にして食べるのがおすすめです。

アジの刺身は何日まで食べられますか?

釣った当日か、遅くとも翌日までが目安です。釣ったその日に内臓を取り、身を冷蔵しておくことが前提です。それより置くときは、加熱する料理に回します。

アジのたたきとなめろうの違いは?

たたきは、刻んだ身に薬味を合わせ、食べるときに醤油などをかけます。なめろうは、味噌も一緒に入れて、粘りが出るまで細かく叩きます。

アジのなめろうには何をつけますか?

味噌で味がついているので、そのまま食べられます。好みで醤油を少したらしたり、のりで巻いたりしてもおいしく食べられます。ご飯にのせて、お茶やだしをかける食べ方もあります。

アジのたたきには何をつけますか?

醤油かポン酢が定番です。しょうがやねぎの薬味がたっぷり入っているので、醤油は少なめで十分です。

アジの刺身を冷凍するとアニサキスは死にますか?

−20℃で24時間以上冷凍すると死滅するとされています。家庭の冷凍庫は−18℃前後のものが多く、冷えるまでに時間もかかるため、確実に死滅させたいときは加熱して食べるのが安心です。